低用量ピルのおすすめ3選。自分にあった低用量ピルを選ぼう

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低用量ピルは、多くのメーカーからさまざまな種類のものが発売されています。

いずれの製品にも卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つの成分が配合されており、基本的にはどの低用量ピルを選んでも、避妊効果や生理のトラブルの改善が期待できます。

しかし、製品ごとに含まれているホルモンの種類や量が異なっているため、症状や体質によって使い分けることが、安心安全に低用量ピルを使い続ける秘訣です。

また、同じ低用量ピルでも21錠タイプと28錠タイプのものもあるので、ライフスタイルに応じて使い分ける必要があります。

ここでは、低用量ピルの種類や選び方について、くわしく解説していきます。

↓この記事の監修者↓

安永 裕也

製薬会社での二年間の勤務。その後、調剤薬局で臨床の仕事に携わる。 現在も現役の薬剤師として勤務をしながら、医薬品の正しい知識を伝えるべく、ライター活動を行っている。得意分野は漢方全般、婦人科、精神科、小児科、内科。


低用量ピルには種類がたくさんある!

低用量ピルでは、「世代」によって分類する方法があります。

配合されている卵胞ホルモンは、いずれもエチニルエストラジオール(EE)とよばれるホルモンですが、黄体ホルモンは世代によってさまざまです。順にみていきましょう。

第1世代ピル

第1世代のピルは、黄体ホルモンとして「ノルエチステロン」が配合されています。比較的古いタイプのピルで、1960年代に開発されました。

低用量ピルの中でも比較的黄体ホルモンが多く、エストロゲン作用とアンドロゲン作用(男性化症状)を示すことが特徴です。

オーソやルナベル、シンフェーズなどが、第1世代のピルに分類されています。

第2世代ピル

第2世代のピルは、黄体ホルモンとして「レボノルゲストレル」が配合されています。

こちらの黄体ホルモンでは、高い効果が得られますが、アンドロゲン作用も強いことが知られています。副作用をおさえるため、ホルモンの投与量を徐々に変化させる二相性ピルや三相性ピルとして主に用いられています。

アンジュやトリキュラーなどが、第2世代のピルに分類されています。

第3世代ピル

第3世代のピルは、黄体ホルモンとして「デソゲストレル」が配合されています。

こちらの黄体ホルモンでは、アンドロゲン作用がおこることは極めて少ないことがわかっています。これまでの低用量ピルの欠点を改善して開発された成分でもあるため、安全に用いることができると考えられています

マーベロンやファボワールなどが、第3世代のピルに分類されています。

第4世代ピル

第4世代のピルは、黄体ホルモンとして最も新しく開発された成分である「ドロスピレノン」が配合されています。

卵胞ホルモンの配合量も少なくなっているため、超低用量ピルとよばれることもあります。副作用が少ないことが特徴で、これまでのピルで副作用が問題となった方でも、服用できることがあります。

ヤーズやヤーズフレックスなどが、第4世代のピルに分類されています。

低用量ピルの選び方

低用量ピルでは、同じ製品名のものであっても、異なる錠数の規格で販売されているものもあります。

21錠か28錠の低用量ピルで選ぶ

多くの低用量ピルでは、21錠タイプと28錠タイプの2つの規格が用意されています。

21錠タイプのものでは21錠の実薬(有効成分が含まれた錠剤)がセットされており、28錠タイプのものでは21錠の実薬と7錠の偽薬(有効成分の含まれていない錠剤)がセットされています。

低用量ピルは月経周期にあわせて服用するため、21日間有効成分を服用した後に、7日間の休薬をおこなう必要があります。28錠タイプのものでは休薬の必要はありませんが、後半の7日間の錠剤は偽薬であるため、服用しない状態と変わりありません。

毎日1錠ずつ服用するということは、習慣化してしまえば忘れることはあまりありませんが、21日間服用して7日間休薬というサイクルは飲み忘れにつながることが多いため、このような偽薬を活用する方法が用いられているのです。

21錠タイプと28錠タイプの効果に違いは全くなく、価格もほとんど変わらないため、好みに合わせて選択するようにしてください。

21錠タイプがおすすめの方

次のような方は、21錠タイプがおすすめです。

・ピルの仕組みをしっかりと理解している
・偽薬(有効成分の含まれていない錠剤)を飲むのに抵抗がある

21錠タイプのものでは、休薬期間中は服薬の手間が省けますが、休薬明けに飲み忘れをおこしてしまうリスクがあるため、カレンダーなどを用いてしっかりと管理する必要があります。錠剤のシートが小さく、携帯性に優れることもメリットの一つです。

28錠タイプがおすすめの方

次のような方は、28錠タイプがおすすめです。

・休薬の仕組みや期間について十分に理解していない
・生活習慣が不規則など、飲み忘れのリスクがある

28錠タイプのものでは、シートの順にお薬を飲んでいけば良いため、休薬の手間がありません。服用の習慣がついてしまえば、飲み忘れのリスクもほとんどないため、特にこだわりがなければ28錠タイプを選択することがおすすめです。

低用量ピルの相性(そうせい)で選ぶ

低用量ピルには、「相性」によって分類する方法もあります。

相性とは、低用量ピルに配合されているホルモンの比率や配合量のパターンのことをあらわしており、一相性から三相性まで3種類に分類されています。

一相性ピル

低用量ピルにセットされている、すべての錠剤のホルモン量が変わらず一定のものは、一相性ピルとよばれています。

錠剤の中で服用する順番がない(28錠タイプのものを除く)ため、服用しやすいことが特徴です。

ルナベルやマーベロンなどが、一相性ピルに分類されています。

二相性ピル

低用量ピルにセットされている錠剤のホルモン量が、前半部と後半部で2段階に調節されているものは、二相性ピルとよばれています。

前半部分のホルモンの配合量を減らすことができるため、副作用のリスクが軽減されていることが特徴です。

ただし、現在では後述の三相性ピルの方が優れているため、二相性ピルが用いられていることはほとんどありません。

三相性ピル

低用量ピルにセットされている錠剤のホルモン量が、1周期のうちに3段階に変化するものは、三相性ピルとよばれています。

ホルモン量を少なくすることができるだけでなく、より自然なホルモン変化に近づけているため、副作用がおこりにくいという特徴があります。

徐々に増やしていく漸増型や、2段階目のホルモン量が多い中間増量型など、製品によって、ホルモン配合量や変化のタイミングが異なるため、医師に処方してもらうことがおすすめです。

シンフェーズやトリキュラーなどが、三相性ピルに分類されています。

低用量ピルのおすすめ

ここでは、低用量ピルのおすすめをご紹介していきます。

体質や症状によって、適した低用量ピルは異なるので、専門家の判断を仰ぐようにしてください。

トリキュラー

「トリキュラー」は、バイエル薬品が開発した低用量ピルの一種で、第2世代に分類されるお薬です。

あすか製薬が発売する「アンジュ」と富士製薬が発売する「ラベルフィーユ」も、名称とパッケージは異なりますが、全く同じ成分が配合されています。

トリキュラーのおすすめポイント

トリキュラーは第三相ピルに分類される低用量ピルで、全体のホルモン量を少なくしているお薬です。

卵胞ホルモンの「エチニルエストラジオール」も3段階に調節されており、効果を高めつつ、副作用を減らすことに成功しています。

トリキュラーについてもっと詳しく知りたい方は、以下をチェックしてみてください。

マーベロン

マーベロン

「マーベロン」は、MSDが開発した低用量ピルの一種で、第3世代に分類されるお薬です。

卵胞ホルモンと黄体ホルモンの含有量が一定の一相性ピルであるため、順番を気にせず服用することができます。

マーベロンのおすすめポイント

マーベロンには、プロゲステロン活性比率を高めた新しい黄体ホルモンである、「デソゲストレル」が配合されています。

21錠タイプと28錠タイプの2種類から選択できることも、おすすめのポイントです。

マーベロンについてもっと詳しく知りたい方は、以下をチェックしてみてください。

ルナベル


「ルナベル」は、ノーベルファーマが開発した低用量ピルの一種で、第1世代に分類されるお薬です。

卵胞ホルモンと黄体ホルモンの含有量が一定の一相性ピルで、卵胞ホルモンの「エチニルエストラジオール」の量をさらに減らした、超低用量ピルのルナベルULDも発売されています。

ルナベルのおすすめポイント

ルナベルは避妊の適応はありませんが、月経困難症の治療薬として保険収載されているお薬です。国内でも処方経験が豊富なお薬であり、日本人の臨床データも多いことが特徴です。

症状によっては保険が使用できるため、自己負担が軽減される場合もあります。ジェネリック医薬品として「フリウェル」というお薬も発売されています。

ピルはネット通販ではなく病院で処方してもらう!

この記事では、低用量ピルの種類や選び方についてご紹介してきましたが、低用量ピルを入手するためには、さまざまな方法があります。

インターネットなどを利用して、海外から個人輸入によって購入する方法もありますが、それぞれに適したピルを選択するためには、専門家の知識と経験が必要となります。

体質によっては、一相性のピルや第一世代のピルが適している場合もあるので、婦人科やレディースクリニックなどの専門の医療機関を受診して、医師の診察を受けてお薬を選択することが大切です。

低用量ピルは身体に与える影響も大きく、注意を要するお薬の一つです。大切な身体を守るためにも、低用量ピルは病院で処方してもらうようにしましょう。